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埼玉県・騎西地域の緑豊かな農村風景が広がる加須市は、最近では「いちじくの里」として知られるようになってきました。利根川の豊かな水源にも恵まれ、古くから稲作が盛んな地域でしたが、水田の転作作物としていちじくの栽培が拡がってきています。そんな「いちじくの里」に「奇跡の白いちじく」がありました。奇跡の白いちじくを栽培しているのは、農薬不使用の農業に取り組まれている誠農社さん。農薬・化学肥料を使わない農業と、地域の交流・創生に係る様々な事業を手掛けられています。古民家を改装された社屋では、敷地内で自社で栽培した作物を使ったカフェも営業されています。いちじくの里として、いちじくの栽培が拡がってきている加須で主に作られているのは赤いちじくですが、誠農社さんが作っているのは、フランス原産のバナーネ種という白いちじく。栽培がとても難しく一般的にはあまり流通していない品種ですが、味は絶品と折り紙付きのいちじくを、農薬も化学肥料も使わずに育てています。バナーネ種は、熟しても表皮が赤く色づかないことから白いちじくと呼ばれます。糖度がバナナ並みにひときわ高く（誠農社さんでは25度を超すことも）、皮ごと食べられるほど皮が柔らかいのが特徴です。一方で日持ちがせず、朝採りしたいちじくが一日で傷み始めてしまうほどデリケートなため、市場で流通することがほとんどない品種です。皮は黄緑色で中身はきれいな無花果色。生で食べると、ジャムのようなねっとりとした食感に極上な甘味と仄かな酸味が感じつつ、さっぱりさわやかな後味です。冷凍でも糖度が高いため完全には凍らず、シャリシャリとシャーベットのように召し上がっていただけます。誠農社さんでは、どんな作物なら安心して手に取っていただけるのか、というお客様の目線を大事に取り組まれています。どんな理由で、どんな風に作られている作物なのか、という作られるまでの過程を大事にしています。農薬不使用の作物づくりにこだわって、農薬・化学肥料を使用していません。代わりに虫除けや作物の持つ生命力の助けとして漢方を使用していますので、漢方農法と呼んでいます。漢方農法は土を育てるために、漢方を散布したり土に混ぜ込みます。人間が食すことのできる漢方と同じですので、散布作業中もマスクを必要としません。それにより人間が自然治癒で病気にかかりにくくなるのと同じ効果が期待されています。漢方が持つ特有の匂いが、害虫を寄せ付けにくくするという効果もあります。ファーマーチームリーダーの狩野英樹さんそれでも、この白いちじくの放つ甘い香りにたくさんの虫や小動物が近寄ってきます。更に、日本の梅雨時の湿気が災いして、木に実りながらカビが生えたり、腐ってしまったりして、収穫のほとんどを廃棄処分にすることもあったようです。いちじく栽培は諦めた方が良いのではないか、と考えた時期もあったようですが、約10年の歳月をかけていちじくの木が土地になじんできたこともあり、今では廃棄するいちじくはほとんど無くなり、とっても甘くしっかりと実ったいちじくをお客様に提供できるようになりました。バナーネ種は日持ちがせず一日で傷み始めてしまうほどデリケートな果実のため、朝採りした果実を冷凍させたものだけお届けします。誠農社の藤田誠二社長自然の恵みを、いちばんおいしい時にいただく。それは季節を感じるということ。朝採りに拘るのには理由があります。いちじくは朝に甘味が凝縮して美味しくなるからです。農場の綺麗な朝の空気と、農薬不使用にこだわった旬の味覚を楽しんで下さい。素晴らしい自然の恵みを、感謝の気持ちと共に皆様にお届けします。